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Metropolitan Opera Les Contes d'Hoffmann

今シーズン注目のニュープロダクション、“ホフマン物語”に行ってきました。 
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発表時はネトレブコ、キム、ガランチャ、ヴィリャゾンにパーペまで駆り出すビジュアルスターシンガーそろい踏みでしたが、ヴィリャゾンの休演、パーペのキャンセル、ゲオルギューのカルメン降板によるガランチャの交替、と波瀾万丈の末に、ホフマン役にカレーヤが登場、全体にバランスの良い舞台に仕上がっていました。

本日の白紙はキャスリーン.キムちゃんの休演(涙)! 評判の彼女だけにこれはショックでしたが、レイチェル.ギルモワが代役に立ちました。 これオリンピアというお人形の役ですが、彼女の声はむしろ人間的で、そこは辛いけれど熱演でした。 

そして開幕直前、舞台にマネージメントの叔父さん登場で、客席はヒヤヒヤでしたが、カレーヤが少々風邪気味なので、出演するけれどもご了承を、とのアナウンス。 カレーヤ、前半、高音でちょっと震えるような気はしたものの(あれがそうかしら?)、自由で、どこか甘やかさのある声、声量と新作の主役に相応しく、不調かは解りませんでした(笑)。 オタク詩人役にぴったりの甘い声は、軽くなく重くなくでマルチテナーです。  

ネトレブコはアントニアとステラ。 当初は3、4役こなすプランもあったようですが、このくらいの方がパランスは良さそう。 出産以降ぽっちゃりめですが、可愛い感じがかえってアントニアにはピッタリ(笑)。 ネトレプコは何というか、テクニカルにはもっと上手くなり得ると思うのですが、あのたっぷりした声、大音声、“難しい事言いっこ無しよっ!”って歌ってしまえるオペラの神様がついてる感じがします(笑)。 姿にも華があるし、やはり当代のスターですね。

ミューズにケイト.リンゼー。 このオペラの影の主役です。 リンゼーはすっきりと姿の美しい人で、詩情があり、私は好きな人なのですが、大音声メンバーに囲まれて、メトの大劇場だとちょっと不利かなあ。 あれこれ違う演目も観てみたい感じです。

ジュリエッタにグヴァノーバ。 私は初めて聴いたのですが、ゲルギーナとかボロディーンとかロシア勢のベテランシンガーに通ずるテクニカルの丁寧さがあって上手い歌手です。 ロシアの音楽学校、厳しいんでしょうねえ。

演出のバートレット.シャーは傾斜のフロアーに縦横自在に動く複数のパネルを使って面白い舞台を構成していました。 人形工房ではドイツ的真面目ジョークからくる不気味さを、ベネチアの娼婦の館ではロココのお衣装に鬘、カーニバルの仮面も入り交じった不健康さが素敵です(笑)。 舞台的には3幕は秀逸、敢えて舞台の上下を空間にしてホリゾンタルにずらりとコーラスを並べた配置も効果的です。 麗しい裸のお姉様達の白さが舞台に映えて、程よいいかがわしさも麗しく、ビジュアル的にはかなり楽しめる舞台でした。 

去年は同じ頃に”タイース”を観たかしら。 あれも年末に相応しい作品ですが、今年のホフマンも華やかに切なく、この時期に観るにはぴったりですね(笑)!? 
by noreservation | 2009-12-28 12:25 | ballet & opera
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