ご自分でお菓子を焼く方でしたら、パリのポワラーヌの店に無造作に袋売りされたクッキーの袋にグッと心を掴まれると思うのですがどうでしょうか(笑)? 焼き色もまちまち、手作りの風合いを残した焼き菓子は、初めて焼いたクッキーの姿に繋がるのです。
頂いてみると、日本人の好みよりも重くしっかりしています。 ”さくっ”よりは“カリっ”という食感で材料のお味がしっかりと伝わる感じ。 美味しさから言えば、余り生地をいじらないディアマンのようなクッキーの方がさっくりと軽く繊細ですが、こちらは缶などにどさっと入れておいても崩れない、しっかりしたおやつの強さと元気さがあります。
ポワラーヌのこのクッキー、名前はプニション。 罰のクッキーって.....不思議な名前ですが、エピソードはこちらで。 http://doriegreenspan.com/2010/03/cbs-video.html
さて、気になる材料の配合です!
中力粉280g/バター140g/砂糖125g/卵1個。 室温のバターと砂糖をフワッとするまで泡立て、卵を混ぜ、小麦粉を混ぜ込んで休ませるという普通のクッキーの作り方(笑)。 不思議なもので、私の作ったものはお店のより食感が軽いようです。 配合は同じでもグルテンの出し方、材料の湿度、作業の工程などで変化する焼き菓子の面白さ。
卵の照りもつけない普段着のクッキー(笑)ですが、芸術品のようなパリの麗しいお菓子の直中で、しっかりとした存在感を感じるのです。